もっとも泣けるBLまとめ
殿堂入り作品紹介
みなさんはBL漫画を読んだとき、がっつり泣きたいと思って読んでいたわけではないのに、油断していたら感動して号泣していた。といった経験はありますか?
自分は、いつも寝る前に電子漫画(BL確率98%である)を布団のなかで読むのが日々の習慣なので、故に、流した涙が泣いたことによる涙なのか、あくびによる涙なのか、わからなくなるタイプです。
言いたいことは、泣けるBLマンガがいっぱいありますよね!ってことでして、その「泣ける」という定義や「泣けた理由」も人によって様々ですよね。
個人的に偏った見方でジャンル分けするとしたら、以下のような分け方ができるかなーと。いかがでしょうか。いやぁ誰得やねんって感じで申し訳ないです。
- 人の死などによる、永遠の別れ系
- 臆病な主人公が勇気を出して頑張る系
- 過去のトラウマによる破滅と再生系
自分のこれまでのBL三昧の棚卸しも兼ねつつ、「もっとも泣けるBLマンガ」を備忘録として残しておこうと思います。
そんでもって、ふいに泣いて酔いしれたいときに、つい読み返してしまうやつ。そういうのもありますよね。
そんな一冊…、いや、数冊!をご紹介します。
『リンクス』/ キヅナツキ

リンクス
関屋×新発田……超絶フレンドリーおっさん・新発田に言い寄られ続けるコミュ障ラジオDJ・関屋は、自分の中のモヤモヤを、その美声をもってうまく言葉にできない。
弥彦×秋葉×ある男……ある事情から、何事にもメゲずに愛してくれるセックスの相手・弥彦を「恋人」とは呼べないまま、カフェオーナー・秋葉は思い出のピアノを弾く。
亀田×荻川……捨て猫が縁で親しくなった亀田と荻川。飲んで食って猫を愛でて……居心地のいい日常を「恋愛」にしないまま、ゆったりと日々を過ごす。
佐渡×中条……口ゲンカばかりだけど恋人として過不足なく見える佐渡と中条――しかし中条は佐渡を「手に入らないもの」だと諦め、嫌おうとしながらそばにいる。
好き、大事にしたい――はずなのに上手く伝えられない4組の”なりそこないの”恋人達が”リンク”。 完全で幸福な恋人になるまでを描くドラマチック・オムニバス! 震えるほどラブくていとしい単行本描き下ろし盛りだくさんです。
引用元:Renta!より
個人的メモ

オムニバスでありつつ、関係性がリンクしている物語。

BLCDあり
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結局どんな読後感?
それぞれのカップルのオムニバス作品で、タイトルどおり各話がリンクしているストーリー展開が、珠玉の長編映画を観ている気分になります。
この1巻に、計4組のボーイズラブが凝縮されています。なので展開はネチネチ長々引っ張らず、ばんばん解決していくものの、急かされて読むというより、むしろじっくり1ページ1ページもう一度読み返して堪能したくなるくらい、とても余韻が心地良い!
自分の脳内会議で満場一致の最高得点を上げるとしたら、この作品が頭に浮かびました。
著者の他おすすめ作品は?
バンド仲間達のBLを描いた連載漫画「ギヴン」はもはや言わずもがな、メガヒットで有名ですよね。
「リンクス」でのポエミーな感じのモノローグが、「ギヴン」ではバンドの歌詞に見立てて綴られる部分があって、そういうこだわりが見える描写が素敵だなと思いました!
こっれがまた泣けるんですよ!元彼がいなくなった理由がまたっ…泣
電波系男子(受)×クールなのに世話焼き男子(攻)の組み合わせが好きな方は、見て楽しいと思います。
はい、つまりとっても楽しめました…照&デレ。
どんなイケメンが見れる?(主に攻め役)
競泳選手みたいな広い肩幅で筋肉もっこりなのに、無骨さの無いシュッとした端正なお顔立ち揃いです。
ご褒美BLです。
『続 IN THE APARTMENT』/ 絵津鼓

続 IN THE APARTMENT
「ここに帰ってきてくれたらいい」
引用元:Renta!より
アパートで偶然に再会した小学生のときの同級生・杉本と妹尾。
あっさりアパートを出ていった妹尾が、再び杉本の前に現れる。
妹尾は相変わらずなようでいて、何かが違う?
妹尾が何を考えているのかわからず悩む杉本。
流されるまま体の関係は続ける二人だったけれど…
個人的メモ

「モアザンワーズ」(妹尾の過去の話)の続編

関西弁の破壊力
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結局どんな読後感?
過去に好きな人との関係が壊れそこから逃げてきた妹尾が、同級生だった杉本と出会い、互いに新しい一歩を踏み出すまでとその後を描いた話で、他と違う点としては、実はもともと少女コミックとして発売された「モアザンワーズ」(妹尾の過去の話)があり、その続編として、BLコミック「IN THE APARTMENT」、「続 IN THE APARTMENT」の2作品につながっています。その順で読むと表情やセリフひとつひとつの変化により気づける内容となっています。
仕事や家族のことで悩む点、過去の深い傷と向き合う瞬間。そういった描写がとてもリアルで悲しい分、身近な人からの些細な言葉がけにとても高揚したり、救われたりする場面にも説得力があります。このあっさりとした谷川史子風な絵を最初に見たときは、もっとふんわり胸キュンな内容かと思いきや、なんかすんげー重いテーマを突きつけられてる気がして、根こそぎ持ってかれました。笑
で、妹尾がボローッと泣くタイミングで自分も泣いていました…!
日々が有限であることを、知っていてもわかっていない。そのなかで、互いの光となる関係をもつこと。
そういったボーイズラブの真髄まで伝わってきた作品です。
関西弁での会話も非常に、萌えました。
俺はお前に変わらんもんを約束しろなんて言うてない。
引用元: Renta!より参照
死なん体も1等の宝くじもいらんから、
ここに帰ってきてくれたらいい
著者の他おすすめ作品は?
これまた続編がある「SUPER NATURAL」シリーズです。
美容師の専門学校で出会った二人の学生時代編「SUPER NATURAL」と、社会人になっての同棲生活編「SUPER NATURAL JAM」があります。
二人で上京、同棲して4年…、 親友から恋人へ発展していく心境の変化も、周囲の目を考えたリアルな悩みとともにとても丁寧に紡がれている、アパレル店員×美容師という、なんともオシャンティーな職業同士のカップリングです。
イケメンは?(主に攻め役)
今風細身な男子が中心です。絵津鼓さんの作品に出てくるキャラはいつも服装や髪型がオシャレ!
見た目的には、「日本で出会うリアルなイケメン彼氏」という点で、えつこ男子というカテゴリーが生まれて浸透する日もそう遠くないはず…。(余談:いくえみ男子も、まじ好き。)
『凪子の話』/ 後藤

凪子の話
真面目で品行方正な海原和也。
派手で少し軽いところのある山治浩平。幼なじみで親友のふたりは、高校でも目立つ存在だった。
引用元:Renta!より
和也と初めて会った瞬間、凪子は彼に恋をしていた。
だから、彼の幼なじみの浩平が和也に恋していることに気づいてしまう。
そして、和也を好きだからこそ、彼の心が誰を想っているのか気づいてしまう。
交差する想いの行方は…
個人的メモ

女性視点で織りなすBL

山治:大事なことは口をつむぐ系(攻めと思われる)
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結局どんな読後感?
凪子がいたから一緒になれなかった二人だけれど、凪子と出会えたからこそ、二人の男は数年の時を経て、三十路前にようやく本物の愛で結ばれます。
凪子が生きていたら叶わなかったのだろうか、と思うと切なくて涙が溢れます。
そして凪子を想う海原の決断と、海原に対する気持ちを報われない想いだと誤解して諦めようとするも、どうしても捨てきれずに想い続けた山治の気持ちを考えると、さらに涙が止まりません。
凪子が逝ってしまい、二人の男は凪子の笑顔をまた見たくて、涙します。
でも実は凪子も、二人の男がいっしょに笑う姿が大好きだったんだとわかるラストシーンで、涙腺崩壊です。あーたいへん。
「いい人だとは思うけれど、
山治君のような派手で軽いタイプの人に、私は苦手意識がある。でも彼と一緒にいる時の海原君は、本当に楽しそうによく笑っている。
私はその笑顔が、一番好きだ。」
引用元: Renta!より参照
イケメンは?(主に攻め役)
山治が、アニメ「free!」の真琴を男臭くした感じで超イケてます。めっちゃかわいそうな失恋をしていたけれど、最後に結ばれて本当良かったです。泣泣泣
『ひだまりが聴こえる』/ 文乃ゆき

ひだまりが聴こえる
難聴のせいで何かと誤解を受け周囲とうまく馴染めない大学生の航平は、いつしか人と距離を置くようになっていた。そんな時に出会った同級生の太一。バカみたいに明るい性格で思ったことを何でも口にする彼から「聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」と言われ、航平はその言葉に心の底から救われて…。友達以上、恋人未満。太一との出会いが航平を変えていく。
引用元:Renta!より
個人的メモ

続編
「ひだまりが聴こえる-幸福論-」
「ひだまりが聴こえる-リミット-」
「ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-」

実写映画化
ドラマCDあり
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結局どんな読後感?
難聴ってだけでも大変な苦難なのに、さらに男を好きになり叶わない恋と受け止めようとする展開が不憫過ぎます。
ただこの作品の本当に泣ける理由は、人間不信になっていた航平が、元気で行動力ある太一の温かさに救われていく様子が、実に繊細に描かれている点です!
航平にとって太一との出会いは大学生活を大きく変えたと同時に、熱い胸の高鳴りにも悩むこととなる始まりだったというわけで、ならば、がんばれ!と応援する気持ちで読んでいた気がします。
ベッドシーンはほとんど無いに等しいものの、恋した大学生のキスまでのドキドキ感でお腹いっぱいです。
著者の他おすすめ作品は?
続編があります。友達以上恋人未満だった二人のその後の進展を描いた「ひだまりが聴こえる-幸福論-」で、取り巻く環境や将来の問題にも向き合うフェーズとなってきます。読み進めるごとに、想いを言葉にするのって本当難しいよなぁ、と思いましたねぇ。
というか髪を切った航平の哀愁漂う斜め45度の表情、たまらん。笑
兎にも角にもそこは拝んでおきましょう。
『ニューヨーク・ニューヨーク』/ 羅川真里茂

ニューヨーク・ニューヨーク
ニューヨーク市警に勤めるケインは、同性愛者であることを隠し、一夜限りの相手を求めて夜ごとマンハッタンに繰り出していた。だが理想の青年・メルと出会い、運命の愛を見つけることに……。ゲイをテーマに愛とヒューマニズムを描く野心作!
引用元:Renta!より
個人的メモ

羅川男子の頂点・アメリカポリスマン攻め

生い立ちが悲しくも勇ましいブロンド受け
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いわずもがな、殿堂入り作品と名高い名作です。
「ニューヨーク・ニューヨーク」については以前記事にしていますので、そちらをお読みいただければ!
※古い記事のため非公開中・一部リライトした文を抜粋してこちらにドッキング予定です…!
『是-ZE-』/ 志水ゆき

是-ZE-
ワケあり美形がひしめく屋敷で雷蔵は恋をした。相手の紺は、無愛想でつっけんどんで、でも雷蔵のことを嘲笑(わら)ったりしない美少年。住人Sのちょっと激しめなラブシーンにあてられながら毎日紺を好きになる雷蔵。ところが紺は、屋敷を訪ねる客相手に秘密の“仕事”をやっていて……。志水ゆきの逃げられないLOVE DESTINY、開幕!!
引用元:Renta!より
個人的メモ

玄間×氷見の関係性(攻めの偏愛さ)に全私号泣

彰伊×阿沙利の関係性(攻めの一途さ)に全私号泣
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もう、エロいのに号泣しちゃうとかなんなんですかね…笑(泣)年に一度はイッキ読みしたくなる長編作品です。
こちらも以前記事にしていますので、そちらを覗いてみてください。
※古い記事のため非公開中・一部リライトした文を抜粋してこちらにドッキング予定です…!
『玉響』/ ゆき林檎

玉響
貿易商の一人息子である麻倉通忠は全寮制の旧制高校へ入学する。
引用元:Renta!より
そこで同室になったのは、幼い頃に唯一心を許した幼馴染み、立花だった。
けれど立花との再会は麻倉にとって複雑なもので───
個人的メモ

大正時代のハツラツといようとする男たちにうっとり

再会後のしばしの蜜月などが描かれた後日談あり
BLCDあり
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大正ロマンBLならではの密やかさ、激動の時代だからこそのいたたまれなさがページをめくるたびにジワジワ涙を誘います。
こちらもゆき林檎作品のひとつとして以前記事で紹介しています。
※古い記事のため非公開中・一部リライトした文を抜粋してこちらにドッキング予定です…!